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東向山の整備 その弐


東京で自然豊かな環境の中に、ステキなお寺と保育園があるのです。そのSさんとの縁をいただき始まった裏山の整備と次の世代に裏山の自然を紡ぐプロジェクト。

 

今日はその第二回目の作業。

今回より裏山のどんぐり山エリアでの特殊伐採をはじめていきます。

 

ここ2,3年でナラ枯れの被害が東京エリアでも急拡大しています。残念ながらこの裏山でもナラ枯れの被害が深刻な状態なのです。

 

ナラ枯れについてはまだわかっていないことが多く、また単に原因論で片付けられる問題ではなさそうに思えます。

そこで緊急性の高い住居隣接エリアでのナラ枯れ樹木から段階的に対処していき、様子を見ながら対応していこうと思います。

 

まずヤブ化している状態の下草刈りから作業の開始です。

 

ヤブ化を無くすことだけでも土地は元気になりますし、環境再生の重要なファーストステップ。また、伐木エリアをキレイな状態にして きこり作業することが、必須の安全対策でもあるのですね。

安全環境が整い、では今回もリギング作業(特殊伐採)をはじめていきます。

 

住居隣接のリギング作業では、最も慎重かつ安全で確実な作業が求められるため、3人でのチーム作業となります。

 

大きい雑木は枝ぶりもよく、重機も入れない住居隣接エリアでは、いきなり元伐りは危険性が高いので、リギング作業で枝を落して主幹の状態にしました。

枝打ちをしただけでも直径5、6mほどのサンスポットができるのですね。

下草刈りした大地に陽が入り草木が生えだして、新たな命が循環していきます。 

 

ナラ枯れの原因の一説には、里山管理の滞りが指摘されています。基本的にどんぐりの木は萌芽更新するので、2,30年に一度は伐木して薪や炭づくりなどに利用してきました。伐木されずに4,50年のどんぐりの大木がナラ枯れの被害を受ける現状に里山(どんぐりの木)の新陳代謝の必要性が問われているという内容の説です。

 

自然を一気に変えることは、環境にはリスクインパクトとなりますので、長いスパンで裏山を再生して自然を次の世代に紡いでいく、Sさんのヴィジョンに沿って、まず必要なトコロから対処していき、今後の様子を注視していこうと思います。

2日目は、TさんKさんで危険木の処理(写真)と、私の方はSさんと一緒に裏山の環境を再生していくワークショップを開催。

 

残念無念ながら私が集中しすぎてワークショップ写真を撮れずに記録がありませんが、参加されたみなさんの意識高く作業される姿に、裏山もまた元気に輝いていくと感じました。(次回WS様子はしっかりお伝えしようと思います!) 

 

今回も危険を孕んだ作業内容でしたが、無事2日間にわたり完了しました。

 

これからもSさんのヴィジョン実現に向かって、みなさんとチカラ合わせて 持続可能な環境や場づくりに取り組んでいきます。