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柱と土台の改修


トリオで二日目。

前日の作業内容に気を良くして、今日は残りの壁の部分を終わらせます!

 

先ずは土台の加工。

古民家なので、柱や土台を支える基礎部分が石(束石)になっているんですね。

 

一般のようにコンクリートならレベルが取れて設置は楽なのですけど、石なので石のカタチを見守ってレベルを合わせ、土台をひと加工していきます。

束石のカタチを土台に写すのですが、その威力を発揮するのが「スクライバー」

 

昔の大工さんはカガミを使って写し取ったと聞いていますが、今回わたしたちは、ログビルダー御用達の「スクライバー」という道具を使います。

 

今回、スクライバーを使用するのがはじめてのやっくん。

その使い方を興味深そーに見ています。

早速やっくんもその使い方を教って、束石のカタチを土台に写してみました。

 

土台には写された線が残るので、その線に沿ってノミやチェーンソーを使って束石がピッタリとハマるようにくり抜いていくんです。

色々な方向からバーを使いこなすこのくり抜きは、チェーンソーの技術がちょっと必要になります。

 

初体験でしたが、さすがは自然児やっくん!しっかりとくり抜きました!

こんな感じでキレイに納まるんです。

 

ただこの手法を用いると、このポイントで荷重を支える強度が現行よりも落ちてきます。ですので後で新たに独立基礎を3尺ピッチで土台に沿って設けていきます。

 

順調に作業が進み午後から柱のすげ替えと考えていましたが。。なにやら問題が!

桁を受けているつなぎの梁の仕口にすき間を発見!

ポイントを追ってみていくと広範囲に桁上端がアリに食われていました(泣)

 

「これは今までこれは気づかなかったな。。。」

あいたたー、問題発生ですね(汗) 新たに課題解決しなくてはなりません!

 

問題解決は、わたしの仕事。

一休さんばりに、その時できる最良の解決法をその場で考えます(笑)

 

「ポク、ポク、ポク、チーン。。。ヒラメイタ!」 (古っ)

 

解決法が定まれば、早速段取って行動ですー

 

急遽木材屋さんに在庫にある使えそうな角材の手はずをしてもらい、

木材を調達している間に、たっちん、やっくんで追加の変更ヵ所も対応しながら柱を準備していきます。

また課題の桁の解決法としては、桁下端に新しい角材を通すことで対応しました。

 

新しい材料の加工が増えて、想定外なひと手間掛かりますが、構造は大事ですから妥協はできませんね。

 

追加の手間と時間にもかかわらず、2人の頑張りで補強の横架材を半分ほど設置でき、なんとか今日中に柱を納めるとこまでできました。

 

予定通りとはいきませんでしたが、

この手間の分で、安全が担保できて一安心できました。2人の頑張りに感謝です!

古民家DIYは、やってみないと分からないことが多いですねーー

計画通りいかない点でも、自然を扱うのと同じですね。

分かっちゃいたけど、あらためて実感しました。

 

本日分の改修は完了できずに今後の作業として多少残りましたが、

それでも今日の解決法で対応して正解だったと思います。

 

今回のような咄嗟の判断には、現場の対応力が問われてくるので、

「経験って貴重だなー、また準備も大事だよなー」と思いましたね。

また、信頼の置ける仲間の存在も決断の後押しとなりました。

 

長い一日となりましたが、無事に終わり自信を得た一日となりました!