これから設計をする為に、床と天井をちょっと解体してみたんです。
この古民家は大正時代に建てられたそうで、今から大体100年前。
その後40年経って、大規模な改修工事を行ったとのことでした。
「100年前ちかくの家って...!?」
期待と不安が入り混じり、パンドラの箱を開ける勢いで、たっちんと二人で工具を握りしめて作業開始です!
まず床を剥してみて驚かされたのが、大きな丸太の大引と根太。
しかも何故だか設置間隔が定石と違っている。
「うわーまさに古民家、本物だぁ!」
規格が決まって、建築士が設計して建てられている現在の住宅とは違って、古民家の場合は、建築士いらずで大工さんの技術が直接反映されているんです。
大工さんの意図とすることや考えがそのまま形となっているのが古民家なんですね。当時の大工、恐るべしなんです!
ですから古民家の構造を見て取ることは、想定外の発見もあって、好奇心をくすぐられ大変オモシロイのです!
作業は進んでさらにキッチンを剥してみれば、敷石や三和土が現れ、昔は土間であった形跡がチラホラ。
「やっぱり土間があったか!うれしー!」
想定通りお宝を発掘でき、うれしさと興奮がさらにヒートアップです(笑)
勢いそのままに、次に天井に取り掛かります。
外観から昔は茅葺であったことは察しがついていたのですが、
実際に天井を剥して、その小屋組みの全貌(半貌)を目の当たりにするや、
もう興奮のボルテージは最高潮っ!
「スゲェー!!」「梁、デカっ!」
黒光りした太い丸太が、力強い屋根を構成している様は、まさに見事っ!
竹と茅で構成されている屋根面との意匠も圧巻です!
この古民家は、この小屋組あっての空間だと直感しました。
大変な手直しもありますが、まだまだ使えますし、これは再生のし甲斐があります!
古民家の改修はこのかた初めてですが、この古民家付きでの里山再生に、もう使命すら感じてきてしまいます。。。
100年前から続いているロマンを見させてもらって、うれしーですね。
これから森のDIY作業と並行しての設計作業となりますが、
丁寧に、こちらも楽しんで計画をはじめようと思います!