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里山の地形の違った見かた


里山ってどんな環境の場所なのでしょうか??

 

田んぼや畑があって、森や川があって、イノシシやシカがいて。。。

ナカナカ簡潔に分かりやすく説明しずらいですねー(苦笑)

 

「里山」を学術的に詳しく説明はできませんが、今回は地図を使って「どのような地形となっているのか」をちょっとお話ししてみようと思います。

 

写真の赤丸が、わたしたちの古民家がある場所になります。

南房総の嶺岡山脈の丘陵地に位置する里山ですね。

 

濃い緑が森で、白線は道路、点のようなモノが建物で。。。

写真では、こんな感じの所見ですよね。

 

等高線の入った地図で表すと、山の形や川の位置がしっかり分かってきます。

古民家のある場所も、山のちょうど中腹あたりの平地にあるのが分かりますね。

地形で山と谷(川)があるように、ひとつの山もノッペリと斜面になっているのではなくて、谷間なるシワが散在してカタチづくっています。

 

谷間は等高線の幅やカタチである程度読みとることができるので、

現地とも照らし合わせ谷間を青の矢印で描いてみました。

 

私たちの敷地はとても起伏に富んでいて、ある意味で谷に囲まれていますね。

敷地内で元棚田のエリア(囲み線)は、尾根からの谷の通り道になっていました。

道理で雨が降るとヌカルミが多い訳です。

 

そして谷間は、敷地から古民家を挟んで東西に分かれ下方へと伸びてゆきます。

先人たちはこの谷を活かして、山を開墾しては水田をつくったのでしょう。

地図を見て谷間と水田の位置を確認すれば、それが一目で分かりますね。

 

ここの棚田は天水なので、しっかりと自然や地形を理解していないと土地はいじれなかったでしょう。

 

この素晴らしい日本の原風景は、先人が地形をデザインして作ったもの。

これを作った先人の自然を読む力は、ハンパないと思います!

 

そんな棚田が放棄地となり、今では詰まって機能しなくなった谷間だと言え、

里山DIYでは、その谷間がとてもとても重要な意味を成しています!!

地上、地下とも、水と空気の流れは、ここに集中しているからなんです。

 

里山DIYでは、この地図を参考にして計画を練って敷地をいじっているんですね。

 

いま行っている作業(森のDIY 水編)も、地図を参考にして計画をつくりました。

 

この谷間を整備し、ボッコを作って谷間に向かって空気や水の流れを回復させることで里山環境を再生させる考えをベースとしています。

このように地図を利用したり、先人の痕跡をたどることで、

色々と里山の自然環境の理解が深まるようになり、知恵がついてきました。

 

現場だけでなく、こうして少し離れて全体像を把握することも、

とても大切なことですよね。

 

「木をみて、森をみず」

里山DIYでもこの教訓はカナリ地でいけます(笑)